カフェインって過剰に摂取すると危ないらしいで【摂取量の目安まとめてみた】
まいど、慶應卒ニートでやらさせてもらってますけむにまくおです。
先日、小遣い稼ぎに入試試験場前でのチラシ配布のバイトをやってきたのですが、受験生の緊張した表情を見ていると、私も受験生の頃試験会場で震えていたことを思い出しました、、、、、、
しかし、それは緊張による震えなどではなく、試験直前に飲んだエナジードリンクのカフェインによるものだったのです!
入試が始まり気がつくと、試験用紙の上の右手がなぜか震えているじゃないですか!!!!(部屋が寒かったわけでもないのに)
この衝撃の出来事をきっかけに、私はカフェインのことを意識せざるをえなくなってしまったのです(トクン……)
そんなことを思い出したので、今回は私たちに身近なカフェインの過剰摂取の危険性、そしてカフェインの安全な摂取量の目安についてまとめてみました!
摂ると目が覚めるよな。カフェイン 働きます。
コーヒーや緑茶、最近だとエネルギードリンクに含まれるカフェインに覚醒作用があることは広く知られています。
脳の中で興奮を抑制するアデノシンという物質があるのですが、カフェインはそのアデノシンの働きかけを抑制することで、中枢興奮作用をもたらすのです*1。
ここぞというときに力を貸してくれるカフェインに今まで助けられたことのない人がいるのでしょうか(いや、いない)。
おもな食品・製品のカフェイン含有量
ちなみに、身の回りのものにはどれくらいのカフェインが含まれているのでしょうか?
カフェインを含む食品・製品のカフェイン濃度を挙げてみました。
- コーヒー・・・・・・・・・・60mg/100ml
- 玉露・・・・・・・・・・・ 160mg/100ml
- 紅茶・・・・・・・・・・・・30mg/100ml
- 煎茶・・・・・・・・・・・・20mg/100ml
- ウーロン茶・・・・・・・・・20mg/100ml
- ココア・・・・・・・・・・ 200mg/粉末100g
- コカコーラ・・・・・・・・・10mg/100ml
- リポビタンD・・・・・・・・ 50mg/100ml
- エナジードリンクまたは眠気覚まし用飲料
・・・・・・・・・・・・・・ 32〜300mg/100ml(製品1本あたり 36〜150mg) - 明治ミルクチョコレート・・・・・15mg/1枚(50g)
- カフェインサプリ・・・・・・・ 200mg/1錠
- パブロンゴールドA(かぜ薬)・・ 25mg/1回
- パブロン鼻炎カプセルSα ・・・・ 50mg/1回
※これらの数値は、日本食品標準成分表2015年版(七訂)、食品安全委員会ファクトシート、メーカー・販売業者HPなどを参考。
コーラやチョコレートなどにも微量に含まれています。
特に注目すべきはかぜ薬や鼻炎の薬にもカフェインが含まれているということです!
思った以上にカフェインは身近に存在しているわけなのです。
過剰な摂取は危ないぞ、ていう話
そんな身近で合法的に覚醒効果をもたらしてくれるカフェインは、過剰に摂取すると問題が生じてしまうことがあります。
具体的には、めまい、心拍数の増加、興奮、不安、震え、不眠症、下痢、吐き気などの急性作用をもたらすことがあるのだそうです*2。
もっと重篤な場合には死に至る場合も。
2015年には深夜帯にガソリンスタンドで勤務する男性が重度の「カフェイン中毒*3」で死亡するという事故が起こりました。
この男性は日常的にエナジードリンクやカフェインの錠剤を用いていたそうです*4。
(ちなみに、この事故を報じる記事によるとカフェインの致死量は 3g程度とのことです。)
▲レッドブルの成分表示です。
100mlあたりのカフェイン量(カフェイン濃度)と1本あたりのカフェイン量(実際に1缶に含まれている量)を混同されないように!!
2011年度から2015年度の間には、カフェイン中毒によって少なくとも101人が病院に救急搬送され、うち3人が亡くなったようです(日本中毒学会の調査による)*5。
これらは極端な例かもしれませんが、とにかくカフェインの過剰な摂取は危険になりうるということを心に留めておいてくださいね!
危険のない摂取量の目安
では、どのくらいの摂取量であれば安全なのでしょうか?
食品安全委員会(内閣府内の機関)は、他の国々で定められた摂取量の基準を紹介し、注意喚起をしています(日本での基準は設けられていません)。
ここでは、そこで紹介されているものの中で一番厳しめの基準を抜粋しておきます。
- 成人*6:1回に3mg/kg(体重)まで、1日に400mgまで
- 子供(4〜6歳)*7:1日に45mgまで
- 子供(7〜9歳)*8:1日に62.5mgまで
- 子供(10〜12歳)*9:1日に85mgまで
- 13歳以上の青少年*10:1日に2.5mg/kg(体重)まで
- 妊婦・授乳婦*11:1日に200mgまで
※詳しくは「食品安全委員会ファクトシート」をご参照ください。
いずれも欧米の機関によって設定された基準ではあるのですが、一応、健康に悪影響のない最大摂取量とされています。
※妊婦の方はカフェインの多量摂取によって流産のリスクが高まるそうなので*12、必ず医師の指導に従ってください。
ただしカフェインの感じ方には個人差があるよ
と、安全な摂取量の目安を示しておきながらも、しかしカフェインに対する感受性は個人差が大きいのです*13。
また、年齢、病歴、医薬品の使用、心身の健康状態などがカフェイン感受性に影響を与える要因として知られているようです*14。
そのため、上記の基準を超えるカフェインを摂取して何ともない人もいれば、逆にコーヒー1杯で調子を悪くする人もいうるのです。
つまり、人やそのときの体調によって体に異変をもたらすカフェイン量は異なるということですね。
かくいう私自身は、そもそもカフェイン感受性高めなんだと思います。
時によってまちまちではあるのですが、コーヒー1杯で吐き気やムカつきを覚えたり、心臓がドクドクしたりするんです!
冒頭の大学入試の日にはレッドブル1缶(ショート缶だよ!)でカフェイン過剰になってしまったのだと思います。
ちなみに、私はこれがもとで、その大学には落ちました。(ごめんなさい嘘です元々おつむが足りてませんでした)
結局、カフェインの摂取が過剰であるというのは、体に異変が現れれば過剰という身も蓋もない話なのですが、まあ、そういうことです。
上にも挙げためまい、心拍数の増加、興奮、不安、震え、不眠症、下痢、吐き気などの症状が出た場合はカフェインを摂り過ぎているということだと思われるので、その辺で控えとこうぜということですね!
特に、風邪のときなどに風邪薬と栄養ドリンクでカフェインを多く摂ってしまい、体調が悪くなってしまったなんてことにならないよう気をつけてください!
それでは、皆さんの安全で健康なカフェインライフをお祈りしております。
《参考》
- Coca-Cola Journey「よくあるご質問」
- iHerb「ALLMAX Nutrition」
- 明治「チョコレートに含まれるカフェインの量」
- 文部科学省「日本食品標準成分表2015年版(七訂)」
- 日本経済新聞「カフェイン中毒、5年で100人救急搬送 死亡3人」(2017年6月13日)
- 日本経済新聞「国内でカフェイン中毒死 20代男性、日常的に清涼飲料」(2015年12月21日)
- 大西淳子「知っていますか?自分のカフェインの『安全量』」『ヘルスUP 日経Gooday 30+』
- 食品安全委員会「食品安全委員会ファクトシート」
- 大正製薬「製品詳細 パブロン鼻炎カプセルSα」
- 大正製薬「製品詳細 パブロンゴールドA〈微量〉」
- 大正製薬「製品詳細 リポビタンD」
- 旦部幸博『コーヒーの科学 「おいしさ」はどこで生まれるのか』
*1:旦部幸博『コーヒーの科学 「おいしさ」はどこで生まれるのか』を参照。
*2:食品安全委員会「食品安全委員会ファクトシート」を参照。
*3:カフェインの過剰摂取によって現れる中毒症状のことだそうです(旦部幸博『コーヒーの科学 「おいしさ」はどこで生まれるのか』を参照)。
*4:日本経済新聞「国内でカフェイン中毒死 20代男性、日常的に清涼飲料」を参照。
*5:日本経済新聞「カフェイン中毒、5年で100人救急搬送 死亡3人」を参照。
*6:欧州食品安全機関(EFSA)の基準を参照。
*7:カナダ保健省の基準を参照。
*8:カナダ保健省の基準を参照。
*9:カナダ保健省の基準を参照。
*10:カナダ保健省の基準を参照。
*11:欧州食品安全機関(EFSA)の基準を参照。
*12:旦部幸博『コーヒーの科学 「おいしさ」はどこで生まれるのか』を参照。
*13:食品安全委員会「食品安全委員会ファクトシート」を参照。
*14:大西淳子「知っていますか?自分のカフェインの『安全量』」を参照。